生活日記 10/3
犬童一心監督で映画化される、大島弓子さんのエッセイ漫画
「グーグーだって猫である」の撮影現場に
歌人の枡野浩一さんの呼びかけで、エキストラでお邪魔した。
撮影現場は、思ってたよりもずっと地味で、
役者の方々や大勢のスタッフ、エキストラ、
また映画の関係者の方々など、
その場には沢山の人達が居るのだが、
黙々とした中で撮影は進んでいく。
長い待ち時間も皆、座って静かに雑談をしている程度で、
そこはやはり真剣な仕事の場、そのものだった。
同じカットをカメラの位置を変えて何度も撮影していた。
映画は、そうやって作られるものだとは知ってはいたが、
目の前で撮影される、別々に撮った短いカットが、
一本の映画の中で、流れる時間の様にワンシーンに紡がれて
いくのかと思うと、時間のブロック体を目にしている様で、
とても不思議な気分になった。
帰り際に、主演の小泉今日子さんに
ちょっとだけご挨拶する機会があったので、
こんなこともあるかも知れないと、持って来ていた
『ゆうぐれアーモンド』をお渡したところ、
「私コレ知ってるよ、だって持ってるもん。」
と言われ、僕が驚いていると、
「今度のは、ボタンをなくしたお話だったよね。」
と、今、発売中の号の内容を話してくれた。
それは、ほんの短いワーンシーンだったけど、
とても嬉しい出来事だった。